貫井徳郎さん作の『罪と祈り』を読んだのでレビューします。最高に面白い一冊でした。

 

 

罪と祈り

罪と祈り

 

 

ざっくりとした内容になりますが

 

 

「元警察官の辰司が殺害された。地域のおまわりさんとして周囲に信頼されていた辰司は何故殺されたのか?息子の亮輔と幼馴染みで刑事の賢剛は死の謎を追い、やがてたどり着いた真相。昭和から平成に移ろう時代の間で翻弄された人々と、未解決の誘拐事件」になります。

 

 

私は貫井徳郎さんの作品を読むのは初めてだったのですが、話の展開スピード、登場人物の男臭いカッコよさ、過去と現在の話を交互に進める手法等がとても好みで大変面白く読むことができました。

 

また、物語の終盤では殺害された元警察官の辰司達には辛く悲しい過去があることが判明しましたが、あまりにも救いのない話で正直、読み手としては後味の悪い読後感になるのではないかと心配しました。結果、悲しい過去に感情移入してページを進めるのが辛い場面もありましたが、最後には多少の「救い」が有り、読後感は悪くありませんでした。

 

私はこの作品をきっかけに貫井徳郎さんの過去の作品にも手を出そうと思ったほどですし、警察小説好きの方なら是非一読していただければと思います。

 

最後に、本書では続編もありそうな雰囲気で締めくくられていたので、期待して待ちたいと思います。

 

罪と祈り

罪と祈り